平日の日中と夜間、休日に必要とするITリソースは変化します。そこで運用監視ルールにカレンダーや時間による稼働率の調整を組み入れ、電源の効率的利用を目指します。通常はアイドルや待機状態になるシステムを分離/投入調整します。しかし統合化や仮想化が進んだシステムでは、論理システムと物理システムを担当者が一致させるのには非常に困難を要します。
このような課題を解決するには、SNMPで運用監視システムやアプリケーションシステムと各システムに組込まれたリモートパワーコントローラの連携が、一つの解を提供します。
ITリソースのレスポンスが若干落ちても、省エネに貢献したい。こんな課題にも、運用監視システムとリモートパワーコントローラの組合せが円滑なシステム停止~電源OFF、電源再投入~システム再立ち上げを実現する一つの解になります。
いくつかの情報システムや通信しシステムが遠隔地に分散してその役割を果たしているとき、遠隔地でトラブルが発生すると担当者到着まで時間を要してしまいます。しかも機器の増設や更新が行われているため、シャットダウン手順や電源再投入が現地担当者の理解不足から、二次障害を起こしかねないリスクが存在します。
このような課題を解決するには、SNMPで運用監視システムや危機管理システムから対象システムに向け発行された制御コマンドを、自動シャットダウン機能を持ったパワーコントローラが受け、内部に登録された手順と時間差シーケンスに従い実行していく。全てのシーケンス終了信号をまたSNMPで発行元に返す。運用監視システムやアプリケーションと自動シャットダウン機能を持ったパワーコントローラが、この問題に対して一つの解を提供します。
多くの電源設備や無停電電源(UPS)は、供給電源が設定値より小さくなると停電信号を発行します。この停電信号を受けて、システム構成に応じたシャットダウン手順を実行させるには、リモートパワーコントローラが一つの解を提供します。またこのシステムには、非SNMP装置や単純なオフィス機器も対象にすることができます。
経済的なセキュリティシステムでは、ICカード等を利用して出退勤や入室管理などを構築できます。こういったセキュリティシステムは平日の日中の担当者がいる場合と夜間や休日の警備員しかいない環境で、運用方法が異なる場合が多くあります。センサー信号をSNMPに乗せ、イベントトラップとして運用監視システムや警備員に連絡する。一方で異常時は、電子施錠やネットワーク対応警告灯「警子ちゃん」を遠隔制御する。このような課題を解決するには、外部信号をSNMPに乗せることができるネットワーク対応信号入出力装置が運用監視システムと連携し、異常判断からSNMPに乗せられたコマンドで機器の制御を行います。導入が簡便な一つの解を提供します。
最近のITラックシステムでは、供給電源の消費電流監視、温度監視と省エネ対応への要求が増してきています。ネットワーク対応積算電力メータ「IT積さん」は、分電盤やラック内電源系統別に消費電流や積算電力量を計測し運用監視システムにSNMP等を介して報告します。設定値を超えたとき、パワーコントローラにコマンドを発行し強制換気装置などを作動させ制御する仕組みも実現できます。