茨城県龍ケ崎市役所 | 株式会社アイエスエイ

龍ケ崎市役所では、新型コロナワクチン接種の円滑な推進のため、2021年３月に『新型コロナワクチン対策課』を設置しました。手探りの状態で始動し、接種に関わる業務全般を担ってきましたが、常に人手が足りないと感じながら追われるように対応にあたってきたといいます。年末年始も欠かさず1日二回、職員が朝夕と登庁し、目で見ての温度の確認作業を行ってきました。ワクチンの管理は、人手や作業工数の問題に加え、貴重なワクチンを一本も無駄にしてはならないという責任と重圧による精神的なプレッシャーも大きいものでした。「DFSシステム」導入により、職員の負担軽減と新型コロナワクチン廃棄事故の未然防止対策が実現できました。

導入前の課題

ワクチンの廃棄事故を未然に防ぐためのより良い対策法が見つからなかった（システムが無かった）
夜間や休日も登庁し、フリーザーに異常がないか温度確認や見回りをしていた。担当職員にかかる作業負担、精神的な重圧が大きかった
新型コロナワクチン対策課として多忙な業務をこなしていたので、工数を減らしたかった

導入後の効果

「DFSシステム」導入により、フリーザーの温度管理を行っている職員の作業工数の削減
「DFSシステム」導入により、夜間や休日の不安な日々（精神的な負担）が解消された
24時間365日警告・通知が得られるようになり、情報の共有かつ、迅速な対応に向けた体制が整った

導入の背景

多忙極めるなかでの新型コロナワクチンの管理作業は、人的な負担を強いられることが大きかった

龍ケ崎市では、ファイザー製ワクチン用の超低温冷凍庫（-75℃対応ディープフリーザー）1台、及びモデルナ社製ワクチン用の超低温冷凍庫（⁻20℃対応ディープフリーザー）1台の計2台を、いつでも確認できるようにと課内に設置し、ワクチンの管理を行ってきました。不完全な扉閉めや電源プラグの抜けなど人為的なトラブル、天災等による停電、超低温冷凍庫自体の故障など、様々な要因によって起こり得る「庫内温度の上昇」で貴重なワクチンが廃棄に至るなどの事故が他自治体において見受けられたことから、その対策のひとつとして、職員による閉庁日の定期的な見回りや庫内に設置の温度ロガーのチェック等を行ってきました。

休日を含む集団接種の実施や個別接種医療機関へのワクチン移送業務等も行っており、多忙極める中、ワクチン管理についても人的な負担を強いられていたこともあり、何か良い対策法がないか考えるようになりました。

龍ケ崎市役所

選定のポイント

大掛かりな配線工事不要で納期や稼働までの期間、予算的な問題もクリア。さらに市のネットワークに影響を与えないLTE回線の通信方式で、他社では実現できないシステムでした。

「DFSシステム」は、市のネットワークシステム(LAN)に影響を与えない、LTE回線の通信方式が可能であること、また、低消費電力×遠距離通信を実現するLoRa無線通信方式を採用した監視システムであることがわかりました。

「DFSシステム」であれば、高性能センサーによる自動計測ユニットを各フリーザーに配置することで、庫内温度に異常が発生した場合にも、個人のスマートフォン(メール)や課内に設置した警告灯で、24時間365日警告・通知が得られるようになり、人的負担を軽減するとともに安心かつ迅速な対応が可能になるという点が評価のポイントとなりました。さらに、大掛かりな配線工事が不要であり、納期や設置、稼働までに要する期間、予算的な問題も他社では実現できないことなどを踏まえ、比較検討した結果導入に至りました。

: 課内にフリーザーを設置し常に監視

: 温度状況はいつでも確認出来て安心

導入の効果

万一異常発生の際には警告灯が発報、複数の課内職員へ一斉にメールで連絡が入ることから、安心確実にワクチン管理を行えるようになった

現在は、ワクチン管理用のディープフリーザーを4台設置しており、これに対し計測ユニット(温度センサー付属の計測子機)と、親機の電源監視・バックアップするためのUPS を接続し、親機と警告灯は同フロアの新型コロナワクチン対策課に設置しています。

計測データは、クラウド経由で毎週月曜日の朝に設定した定期通知(正常運転の報告)で確認します。万一異常発生の際には警告灯が発報、複数の課内職員へ一斉にメールで連絡が入ることから、安心して安全にワクチン管理を行えるようになりました。同システムを導入したことにより、連休等閉庁日の見回りに関わる職員の負担が軽減され、夜間休日にも安心して休めるようになりました。